ケーススタディー 解析事例 1(作業手順)
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1.「ファイル」−「新規作成」で初期画面が現れ、白紙のイメージビューが1つ表示されます。
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2.「挿入」−「画像ファイル」から解析対象画像を読み込みます。

【画像1】
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3.画像1を選択、「画像」−「2値化」−「色相指定で2値化」を選択します。
このサンプルでは、上限値320、下限値40を入力し、値のセットボタンを押します。プレビューをチェックすると、2値化イメージが表示されます。この数字は、色の角度を表しています。ヒストグラムより赤い部分は0度を境に左右に分布しているため、赤い部分を抽出するためには、赤い部分を除いた領域を設定するところがコツです。赤成分が黒抜きになっていることが確認できたら、OKボタンを押します。

【画像2】
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4.画像2を選択、「画像」−「ビット処理」−「NOT演算」を選択し白黒を反転します。この処理は後で論理積による合成処理の下準備です。

【画像3】
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5.画像1を選択、「画像」−「グレー」を選択してグレー画像を作ります。

【画像4】
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6.画像4を選択、「画像」−「2値化」−「レベル値指定で2値化」を選択します。
このサンプルでは、上限値113、下限値0を入力し、値のセットボタンを押します。プレビューをチェックすると、2値化イメージが表示されます。血管の部分が十分に浮き出てきたらOKです。2値化画像を確認しOKボタンを押します。

【画像5】
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7.画像5を選択、「画像」−「ビット処理」−「AND演算」を選択します。
上のような画面が表示されますので、右リストから画像3に当たるウィンドウ名を選択してください。ウィンドウ名は画像が表示されているウィンドウのタイトルに表示されています。左の画像を確認してOKボタンを押します。

【画像6】
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8.画像6を選択、「画像」−「ビット演算」−「孤立点除去」を選択します。この処理は、1ピクセルの面積をもつ孤立する点をノイズと考え削除する処理です。少しすっきりした画像になりました。

【画像7】
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9.画像7を選択、「画像」−「粒子の計測」を選択します。
上のような画面が出るので、8連結を選択してOKボタンを押して下さい。

【画像8】
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10.画像8を選択、「ファイル」−「粒子情報の保存」を選択します。
ファイル名をつけて保存ボタンを押します。このファイルをExcelで開いてください。
これが結果ファイルを作成するまでの手順です。2値化のしきい値の設定によって計測される面積は変わってきます。多くのデータを計測する場合、撮影条件を一定に保った上でしきい値を決定して下さい。
また、Excelで実寸との変換ですが、サンプル画像は横が320ピクセル・縦が240ピクセルです。仮にこの画像の横幅が50(mm)で、縦横比が同じだとすると、1ピクセルあたりの面積S
(mm2)は、
となります。Excelより算出される合計ピクセル数をNピクセルとして求めたい面積をS(mm)2とすると、
となり、合計ピクセル数(N)に対する係数(s)により求めることができます。
以上のように換算には、予め撮影領域を予測しておく必要があります。撮影する際に寸法が分かるように、定規を一緒にフレームに収めるか、撮影時の距離と画角を把握する必要があります。また、縦横の比を考慮して撮影角度も工夫されることをお勧めいたします。
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